帰営|keyframe card

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正式に訓練兵となった武はもう警備兵に止められることはない

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自分のせいで仲間を全滅させた辛さを忘れようと戦いに身を投じていたが、真の意味での贖罪はそうではないと気付いた

興奮剤が効きすぎたためか、武は尋常ならぬ高揚感に支配された。「英雄白銀少尉の復活だぜ！」

腕をもがれ脚を断ち切られ、BETAの群れに沈んでゆく武の吹雪

もはや誰の声も耳に届いてはいない。ペイント弾装備の突撃砲を引っ提げてBETAに吶喊する武機

まだこんなところでは死ねないと焦る武。機体は操作に反応せず、動力も落ち、コクピットは漆黒に染まった

この催眠暗示の効果は、本人の意思に関係なく強制的に心を落ち着かせるというもの。先ほどまで感じていた恐怖が消えていく

そこには只々死の恐怖に怯える、一人の青年がいるだけだった。

失敗してすぐは自分を許せなくてもいい。笑って話せるようになる頃には、失ったものもまた見つかっているはずだから。

帰ってきて初めに意識したことを尋ねる夕呼。「この世界」に逃げてきた直接のトリガーはまりもだった。意志が因果に影響を…？

涙が堰を切ったかの如く溢れ出す。伝えられなかった感謝も、死なせてしまった後悔も、何もかもを綯交ぜにして

霞を「元の世界」への道連れに誘う武。ただそれは「この狂った世界」を否定したいがための自己欺瞞でしかなかった

泣きたいだけ泣けてようやく神宮司軍曹の死を悲しむことができた。話を聞いてもらってやっと心が落ち着いた。