急拵え|keyframe card

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武に持たせていたバッグの中身は、夕呼が手持ちの資材をやりくりして作った転送装置だった。意外なチープさに驚く武

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所有しているカード

自動操縦の“元”柏木機が突撃級に轢き潰され爆発四散。柏木少尉一人での迎撃は限界を迎えていた

再び動きを止めたBETA。何かに導かれるように一斉に向きを変える。それはついさっき見たのと同じ光景だった

ムアコック・レヒテ機関が起動すれば、全てのBETAは凄乃皇に誘き寄せられ、00ユニットを乗せた武達の退路が出来る

BETA達はあらぬ方向へ。その間隙を一直線に翔け抜け洋上へ

そこに攻撃対象がいることがわかっているかのように崖上に近付くBETA群に、進路を塞がれ焦りが募る

柏木少尉は乗機を伊隅大尉の不知火に替え、跳躍ユニットに被弾した自機を自動操縦モードで従えていた

この秘匿回線はみちるの指示で国東との交信に切り替わる。その前に心置きなく別れを済ませられるようにと退室する夕呼と遙

「だが、私は私でいいと気付いて、やっと心から姉に向き合えるようになったんだ。達者でやれ」

「故郷を奪還してやると誓ったのに、叶えられなくて済まない。お前は誰かのためではなく自分の未来のために生きてほしい」

みちるとの別れの時が来た。まだこの後に他の隊員達が順番を待っているのだ

「私にはとても良くできた姉がいてな。姉にコンプレックスを抱いていた私は、彼女と距離を置いていた」

部下に支えられ、部下を犠牲にしてきた。それでも最後に未来を繋ぐことが出来たことは僅かながらも救いだった